結婚が決まり、子どもを作りたいと考えているカップルに必ず読んでほしい「風しん」のこと。これから生まれる赤ちゃんのためにも、ふたりでしっかり理解し、予防することが大切です。
風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の感染症。飛沫感染で人から人へ感染します。症状は高熱や発疹が長く続いたり、リンパの腫れなどの症状が見られます。子どもよりも大人の方が発熱や発疹の期間が長く、関節痛がひどいことが多いとされています。まれに重症化すると、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院が必要になってしまうこともあるため、決して軽視はできない疾患です。
風しんの予防には2回の予防接種が必要です。平成2年4月2日以降に生まれた人は2回、公費でワクチンを受ける機会がありましたが、昭和37年度から平成元年度に生まれた女性、昭和54年度から平成元年度に生まれた男性は受けていても1回でした。そして昭和54年4月1日以前に生まれた男性は1回もその機会がなかったため免疫を持たない人たちが蓄積していったといわれています。この予防接種を受けていない世代を中心に、風しんが何度も流行を繰り返してしまっているのです。平成2年4月2日以前に生まれた現在30代の女性は1回しか受けていない場合が多いので要チェックです。
風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染してしまうと、赤ちゃんに難聴や心臓疾患、白内障といった「先天性風しん症候群」が出てしまう可能性が高くなります。
自分の母子手帳を開いて、風しんの予防接種を2回以上受けているかチェックします。結婚式準備で昔のアルバムなどを探す機会に、一緒に母子手帳も見せてもらいましょう。2回以上接種した履歴があれば安心。1回しか受けていない場合や、一度も受けたことがない場合は予防接種をする必要があります。自分の母子手帳を見ることはなかなかないと思うのでこの機会に両親と子どもの頃の自分について話してみるのもいいですよ。
実家に母子手帳が残っていなく、過去にかかったかどうか分からない人も多いはず。その場合は、医療機関で「風しん抗体検査(血液検査)」を受けましょう。対象の医療機関であれば、妊娠を希望する女性と、その夫(婚姻関係は問われません)などの家族も無料で受けることができます。母子手帳があっても免疫がしっかりあるか不安な場合も検査は可能なので、念のために調べてみるのもおすすめです。風しん抗体検査の医療機関リストに関しては下記をチェック!(2019年11月8日現在)
検査時に必要な持ち物は、「健康保険証」「風しん抗体検査申込票」「母子手帳(あれば)」。風しん抗体検査申込票は、検査実施医療機関でももらうことができます。抗体検査の結果、免疫がない、または低いと診断された場合は、早めにワクチン接種をしましょう(新潟県内の市町村では、ワクチン費用の一部を助成しています)。
もちろん妊娠中は予防接種を受けることができません。そしてワクチン接種後は2カ月程度は避妊が必要になるので、計画的な妊娠を希望しているふたりは早めに予防接種を受けることが必要です。
予防接種が必要なのは女性だけではありません。なんと風しん患者の77%は男性!そのうちの8割以上が20代~40代という結果が出ています。なので、妊婦や生まれてくる赤ちゃんのためにも、男性の予防は不可欠なのです。
1962年~1979年生まれ(昭和37年度~昭和53年度生まれ)の男性は、男性は予防接種をしていなかったことが多く、風しんの抗体保有率が低いため要注意です。現在、対象の男性には県の自治体から抗体検査とワクチン接種が無料になるクーポン券が配布されているので、ぜひ積極的に検査を受けてくださいね。
結婚が決まってブライダルチェックをすると同時に、一緒に風しん予防もはじめましょう。風しんに関しては、妊娠を希望している女性はもちろん、夫、ふたりの両親など、家族みんなで予防をする必要があります。ふたりの検査や予防接種ができたら、ふたりの家族にも声を掛けてあげてください。みんなで一緒に予防することが、これから生まれてくるふたりの赤ちゃんを守ることにつながります。ぜひ一度、風しん予防について話し合ってみてくださいね。
◎問い合わせ
新潟県福祉保健部 健康対策課 感染症対策係
025-280-5200
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